TODAY’s TAROT【目には見えないものを視る力】

 

 

5 of SWORDS

&

KING of SWORDS

&

3 of WANDS

 

 

by Tarot of Mystical Moments & REVIVAL ART

 

 

 

男性と女性が描かれたこのカード。

  

男性のハートはえぐられて、その傷跡はとても痛々しいものです。

 

そして、男性のハートの欠片を右手に持つ女性は、自分の勝利を左手に持つ薔薇によって讃えているのでしょうか。

 

 

ハートを奪った割には、この女性が幸せそうに見えないことはさておき、

 

いずれにしても、心をえぐるほどの酷い仕打ち、酷い言葉を男性に対してしたことは確かなようです。

  

今日のこの3枚が伝えてくれているメッセージとは、

 

パートナー、子供、親、友人など、

 

「近しい人ほど、その関わり方に注意をする必要がある」ということです。

 

私たちは、時として、近しい人だからこそ、愛する人だからこそ、相手の心を、自分の心と混同してしまうことがあるかもしれません。

 

相手の行動を自分の意のままにしたい、自分のエゴを押し付けて、相手をコントロールしたいと思ったことが、一度は、あるのではないでしょうか。

 

それは、とても些細な日常の言動にも現れます。

 

子供に「ゲームをやめなさい!」と叱ってしまう親は、子供の「ゲームをやっていたい」という気持ちを無視して、「勉強をして欲しい」という自分のエゴを押し付けているのかもしれません。

 

親だからといって、子供の気持ちを無視(軽視)し、子供の好きなものを奪っても良いというわけではないのにも関わらず、

 

相手の心を自分のものと勘違いしてしまう・・・私自身も、これには日々反省させられています。

 

それ以外にも、夫に、妻に、親に、恋人に、近しい人だからこそ、愛する人だからこそ、

 

もっとわかって欲しい、もっとこうして欲しい、どうしてわかってくれないの・・・

 

エゴを押し付け、時に感情が爆発し、心から望み意図せずとも、相手の心をえぐってしまった経験はないだろうか。

 

今日は、そんな過去の反省を活かしながら、

 

大切な人の心と、自分の心を切り離すことによって、より相手を大切にする一日を送れるように、少し意識してみてください。

 

人には、必ず、他人には理解できないような、特別で大切なもの、ルールがあります。

 

侍のカードを見てみましょう。

 

 

戦国時代を生きた日本の侍とは、実に多くのルールを持っていたと言われています。

 

日本刀に異常なまでの敬意を払い、相手の日本刀を跨ぐなど言語道断。

 

すれ違い様にお互いの日本刀がぶつかってしまったら、斬り合いになってしまうこともあったため、それを防ぐために、日本刀は左の腰に差し、道の左側を歩くことがルールであったとか。

 

侍たるもの、雨が降っても走ってはならず(走ったら切腹を命じられることも!!)、でも日本刀は絶対に濡らしてはならず(どういうこと?!)。

 

と、今の時代の私たちにとってはまったく理解ができませんが、ほんの数百年前の日本に真剣にそのルールを守っていた侍たちがいたように、

 

他人には理解されなくとも、必ず、すべての人の心の中には、このような生きる上でのルールや、日本刀のように大切なもの、侵されたくない聖域があるのだと思います。

 

他人のそういった「ルール」「日本刀」「聖域」を決して侵してはならない。それが、近しい人であったならなおさらに。

 

  

ですから、子供がいつも散らかしている、私にはガラクタにしか見えないおもちゃたちも、子供にとっての日本刀であり、彼らの中のルールに則って、展示をしているのかもしれません。リビングという聖域に。(私にはただ散らかしているようにしか見えませんが・・・)

 

人間関係において、常に、

 

「相手にとっての日本刀(大切に守っているもの、敬意を払っているもの、決して侵されたくないもの)は何なのか?」ということを想像し、

 

それに対し、同じように大切にし、敬意を払える人でありたいと思います。

 

それが大切な人であればあるほど。

 

簡単なことではないけれど、それを家族関係や恋愛、社会生活を通して学んでいくことが、大人になるということなのだと思います。

 

 

最後に、3 of WANDSのカードを見てみましょう。

 

この絵は、19世紀のドイツのロマン派風景画家であるカスパー・ダーヴィト・フリードリヒによって描かれた『雲海の上の旅人』という作品です。

 

私はこの絵がとても好きなのですが、眼前を覆う霧と荒々しい剥き出しの自然。そして、似つかわしくないフォーマルな出立ちでその自然を悠然と眺める男性。

 

男性は後ろ姿なので、この自然に対し、どのような表情で対峙しているのかは想像するしかありませんが、

 

ただ、3 of WANDSのカードに使われているということは、少なくともこのタロットカードの制作者は、この男性がとても前向きな気持ちで未来を見据えていると解釈しているのでしょう。

 

カスパーは、この作品を1818年に制作しました。

 

そして、カスパーは、

 

「画家は目の前に見えているものだけを描くのではなく、自分の内面に見えているものを描くべきである。もしも内面に何も見えないのなら、目の前にあるものを描くことはやめるべきだ」

 

という言葉を残しています。

  

目に見えるものだけではなく、目には見えないものを視る力が、今私たちには問われているのです。

 

SNSなどによって人間関係が可視化され、コメント一つで容易に相手の聖域を汚すことができてしまう、こんな時代だからこそ、

 

今私たちには、目には見えない相手の奥深くにまで意識を巡らせる能力が求められているのではないでしょうか。

 

 

5 of SWORDSの女性が薔薇の美しさにとり憑かれ、目に見えるものだけを貪欲に求め続けていることを表す一方で、

 

KING of SWORDSの侍は、鳥の目を持っています。広い視野によって物事全体を見つめ、本質を瞬時に見抜く頭脳明晰な様子や、洞察力の高さを表しているのです。

 

情報が複雑化する現代において、私たちに必要なのはこの侍の目であると。

 

なんて難易度の高いことを・・・と思いましたが、、、

 

今日は、カードたちがこのようなメッセージを私に託してくれました。

 

日々、修練が必要なのだなぁと・・・今日は、少し耳の痛いメッセージでしたね^^;

 

でも、とても大切なことだと思いますので、私も意識をしていこうと思います🦅

 

それでは、長くなりましたが、今日もお読みいただきありがとうございます。

 

素敵な一日をお過ごしくださいね^^

愛と感謝を込めて💗

MARIA LILY