CAREGIVER
「世話をする人」
by THE SPIRIT MESSAGES
今日は、私のこんなお話からさせていただきたいのですが、
大好きな祖父が、ある日突然「もってあと1ヶ月だろう」と余命宣告をされたとき、家族全員が驚きと悲しみに打ちひしがれました。
そして、2日間だけ祖父は退院の許可をもらい、家に帰ってくることになったのですが、祖父の家に集まった私たちは、どんな顔をして祖父を迎えたらよいのか、不安や複雑な気持ちでいっぱいでした。
祖父を失うかもしれないという恐怖心と、祖父や祖母が嘆き悲しんでいるのではないかと、祖父の心中を思うと、とても笑顔になれそうにはなかったからです。
ですが、私たちの想像とは裏腹に、祖父は、元気に帰ってきてくれました。そして、「頑張って病気を治し、夏には退院する」と、笑顔で話してくれました。
祖父の病名は、急性白血病。90歳の祖父にとっては治療法もなく、死を待つだけの状況であり、それを祖父自身も知っていたのですが、私たちを心配させない為か、祖父はそう言いました。
治ることはないと分かっていながらも、祖父の前向きなその姿勢を見て、幾分か、私を含め家族みんなの心が軽くなったのを覚えています。
祖父が帰ってくるまでの家の中の空気はとても重たかったのに、祖父が帰ってきた途端に、みんなが笑顔になれました。
闘病するのは祖父なのに、祖父以外の人たちの方が悲しみに暮れ、重苦しい空気を纏っていたのです。
そう。
このカードは、介護や介助など、大切な人のお世話をしている人が、時に深刻になりすぎてしまうことや、自分を犠牲にしてまで相手に尽くしすぎたり、心配しすぎてしまうことがないように、と伝えてくれています。
大切な人の最期に向き合う機会というのは、自分が望まなくとも、多くの人に訪れる機会です。
また、心理的なサポートなのか、介助や介護なのか、育児なのか、ペットのお世話なのか、人それぞれですが、大切な存在のお世話をする機会というのも、多くの人が経験することでしょう。
このような、人のお世話をするときに気をつけることは、自分のエネルギーをすべてそこに注がないことだと、ジョン・ホランド先生は伝えてくれています。
あまりにも熱心にお世話や心配をしすぎてしまうと、自分のエネルギーが枯渇し、疲れ果ててしまったり、私欲を無くしたり、落ち込みやすくなってしまうからです。
もし、今、大切な誰かのお世話をされている方は、是非一人の時間を持つように心がけてください。
自分自身の心理的なケアを常に心がけ、栄養をとること、体を休めることも、忘れないでください。
そして、もう一枚のカード「Four of Wands」が伝えてくれていることは、
どんなときにも、「祝福を忘れない」ということです。
祖父が退院した日、私たちは祖父の90歳のお誕生日パーティーを開きました。
とても賑やかに。祖父を囲んでバースデーソングを歌い、大きなケーキをみんなで食べました。
その日のことは、一生忘れません。
どんな状況であっても、今日、一日を生きられただけで「祝福」に値するのだと、私は思います。
たとえ余命宣告をされていようとも、今日一日を生きられたなら、それで良いのです。
先のことを考えすぎて深刻になったところで何かが変わるわけではないのなら、せっかくなら笑顔で、楽しい時間を過ごした方が良いじゃない。
大切な人と過ごせる今日という一日は、どんな一日であっても「祝福」なのです。
ですから、与えられた時間に感謝をしながら、大切に、お互いが、愛と思いやりを持って過ごすこと。
そう、伝えてくれました。
皆様も、大好きで大切な人を想いながらも、ご自分のことを何より大切に優先されてください。
そして、今日という一日を迎えられたことに、感謝と祝福の気持ちを忘れずに、笑顔で楽しく過ごしましょう。
それでは、今日も前向きに、ご機嫌にお過ごしください✨
台風の被害がありませんことを、引き続き心からお祈りしております。🙏🏻
皆様もどうぞ、安全にお過ごしください。
愛と感謝を込めて🕊
MARIA LILY